理不尽な上司・・・。
看護師なら誰もが一度は経験しますよね。
今回は、そんな酷すぎるパワハラ体験談をご紹介します。
師長からのパワハラ
R.Eさん(30代)内科病棟3年目(当時)
社会人から看護師に
私は配属された病棟の上司(看護師長)からのいじめがを受けていました。
この看護師長は自他共に認める、いじわるな性格の人です。
そのため患者さんからの投書も多く、スタッフの退職率も高い病棟でした。
「今日は予定があるので定時で帰りたい」と話をすれば、どこからか聞きつけ、2~3時間の残業が必要な仕事を定時ギリギリに頼んできます。
また、ベテラン看護師が所属する委員会に、まだ2年目だった私を推薦してきました。この委員会は本当に大変で、とても苦労しました。
でもこれはまだカワイイほうで、とにかく言葉の暴力が酷かったです。
誰かの文句を言うのは、毎日の日課でした(ワザと聞こえるように)
例えば私が邪魔にならない場所で立ち仕事をしていた際、「デブのクセにそんな所に立ってんじゃないよ!ジャマ!」と面と向かって言われたこともあります。ちなみに私は痩せている方です。むしろ看護師長の方がかなりの体格なのです。
体の不調
病棟で一番上の立場の人からのいじめだったので、相談できる人はいませんでした。それでもいじめを受けているスタッフは沢山いたので、愚痴をこぼしあい、何とか気持ちを保っていました。
しかしある時期から、出勤前に必ず師長の顔が思い浮かぶようになりました。
頭痛が酷く、吐き気も伴って出勤できないほどにもなりました。
体調不良を理由に休みを取ったこともあります。
でも休むことでさらに看護師長からのいじめはエスカレートしていきました。
(何度も点滴に・・・)
(肌ボロボロでした)
媚びる師長
この師長は、人によって態度がガラッと変わるタイプでした。特に医師や看護部長など、上役の方にはとても上手く取り入っていました。
部下のミスを何でもかんでも報告し、「自分は優秀、部下が無能」というイメージを植え付けているような感じです。
患者さんからの投書も、自分への投書は自分で処理して、それ以上問題にならないようにしていました。
でも投書がまったくないと不自然なため、スタッフへの投書だけを上に報告していたようです。
そのためなのかスタッフの離職率の高さが問題になった時「キミの所は辞める人が多くて大変だね~」などと言われていました。
いじめ対策
2年目の頃は、毎日のように退職を考えていました。でも「なぜ私が辞めなきゃいけないの」という、悔しい思いがありました。
また3年目からはボーナス額が増えるし、退職金も増えていくので、もう少し頑張ろうと思いました。
それにもしかしたら異動という形で、この師長と離れる機会があるかもしれない、という期待もありました。
そんな頃、当時の部長はパソコンが苦手で、作業を看護師が代行していました。
私はパソコンが得意だったこもあり、部長からの依頼を率先して受けていました。
残業となりますが、部長の机で作業するため、師長が寄ってこず精神的にとても楽だったからです。
(当時の安らぎの場・・・)
そうなると部長から直接仕事を任されるようになり、雑談もするようになりました。
その頃から、師長のいじめが嘘のように無くなりました。
毎日の悪口もパタッと無くなりました。
その分、他のスタッフへの悪口は酷くなりましたが…。
とはいえ、自分にしかできない仕事を作り、必要な人材になるというのも、いじめ対策として有効だと思いました。
師長の失職
看護師3年目の春のこと。いじめが無くなり楽になったのもつかの間、部長が異動となり状況が変わりました(看護部長から総務部長に昇進された)
また師長からのいじめが始まりました。
ただこの頃には退職に悔しいという気持ちはなく、「この師長に少しでも仕返しをしてから辞めたい」という気持ちになっていました。
退職者が立て続けの時期だったこともあり、退職予定者4人で、新しい看護部長に現状を訴えに行きました。
新しい部長は、まだ師長との関係もできておらず、さすがに4人も同時に辞めるのはおかしいと思っていたようで、話をしっかり聞いてくれました。
その後は色々と大変で、人事部からの聞き取りや、理事に呼び出されたり、師長から直接脅迫されたり、揉めに揉めましたが、最終的には師長が降格となり異動することになりました。揉めていた期間は、師長が私達への暴言がひどくエスカレートし、さらには新部長の悪口までもヒステリックに語っていましたが、だれも耳を貸さない状況でした。
翌週には主任が臨時の師長となり、師長は挨拶もなく施設へと異動していきました。
その結果、退職予定者4人中2人は残ることに。
他1名は、次の職場が決まっていたため、そのまま退職に。
私は、他の病院を見てみたいという気持ちも強く、退職することにしました。
(退職記念にサイパン旅行へ!最高でした!)
パワハラを振り返って
当時の精神状態は、とても切羽詰まっていたと思います。何人かスタッフのは鬱傾向になってしまいましたが、私は運よく後遺症もなく過ごしています。
でもあの時、退職を決断しなければ私も病んでいたでしょうし、部長に直談判しなければ犠牲者は増えていたと思います。
パワハラへの対策は、そこを離れるか、戦うかになるかと思います。
私の場合は、同じような境遇のスタッフが沢山いたため、何とか戦えました。
戦えば相手に少なからずダメージを与えられるため非常に爽快でした。皆と作戦を練って戦う一体感も心地よかった記憶があります。
でも戦うのは自分達へのダメージも相応にあります。
師長の反撃は、公に書けないくらい凄まじいものでした。
例の師長は、異動先の施設でもパワハラ問題を起こし、クビに近い形で解雇されたそうです。
パワハラは、その人の性格による影響が大きいと言われています。
息を吐くようにパワハラを繰り返し、それが悪い行為だという罪悪感も薄いようです。
つまりパワハラは終わらない!
ずっと苦しめられる!
それならば病んでしまう前に、自分から離れるのが合理的な判断です。
もちろん「なぜ私が辞めなきゃいけないの」という悔しさはあります。
それならば退職時に「師長からパワハラを受けていました」と人事部にチクリと言ってやりましょう。
パワハラ退職は、相手の評価を確実に下げてくれます。
(ストレス軽減グッズや漢方で多額の出費・・・)
(当時は、本当に無駄なお金と時間を使ってた)
(でもこんな物に頼っちゃダメですね。行動あるのみ!)
パワハラを受けている あなたへ
私は気が弱い性格であり、パワハラを受けやすいタイプです。誰かに頼ったり、戦うよりも、自衛手段として、パワハラ上司がいない職場を選ぶのが合理的です。
だから私は、かなり慎重に転職活動をしました。
転職サイトの担当者から職場の内情を教えてもらい、病院見学も手配してもらい、この師長なら大丈夫、という病棟を選びました。
今の師長は、例の師長とは全く異なり、厳しいながらも公平で、世話焼きで、スタッフを育ててくれるような人です。
こういった師長だとステーション全体の雰囲気も良く、スタッフも上下関係なく仲が良いため、人間関係のストレスはほとんど感じていません。
看護師として成長できている楽しさもあります。
チームリーダーを任せてもらい、評価されているのも嬉しく感じています。
私のように気が小さい人は、おおらかな上司がいる職場を選んだ方がいいと思います。
こういった上司とは気が合いやすく、居心地も良いです。
もちろん居心地の良さは、実際に働いてみないと分かりずらいものです。
でも転職サイトなどで内情を聞けば、ある程度分かることもあります。
私は下記のサイトを利用しました。
リンク:「看護roo!」の公式サイトへ
(転職サイトは色々試しましたが、ここが一番親切で良かったです)
大切なのは、幸せを感じられる職場で働くことです。
皆様がそういった職場に出会えることを願っておりますm(__)m
患者さんからのパワハラ被害
最近は患者さんからのパワハラ&モラハラも問題になっています。特に年配の方・・・。
どうしてそうも身勝手なんだろうと・・・。
「患者から怒鳴られる新人看護師」という記事もご参考にどうぞ。