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精神科から一般科に転職して3年経ちました【感想】

古田 美佐(20代・看護師)


お久しぶりです。古田です。
今年の4月で一般科に転職して3年経ちました。

色々と思う所があり、感想などを書いてみます。


精神科での不安

私は、新卒で精神科に配属されました。
希望とは真逆の、まさかの出来事でした。

これには大変なショックを受けたのですが、「1年か、2年がんばれば転属できる」という部長の言葉を信じて気持ちを切り替えました。

看護技術が身に付かない不安は、ずっとありました。
精神科には、40代以上の家庭を持った看護師が多く、話が合わないのも悩みでした。

看護スキルに不安を感じている先輩看護師はいましたが「私はずっと精神科で働く予定」とのことで、あまり深刻には考えていないようでした。
私のように「看護スキルを上げていきたい」と向上心のある人は少なかったです(私もそんなに高くないほうですが)
正直この頃は、急性期でバリバリ働く看護師に憧れていました。

1年の節目に異動願いを出しましたが、無理でした。
「まだ1年だししょうがない」と気持ちを入れ替えました。

2年目の節目にも異動願いをだしましたが、無理でした。
3年目も無理でした。

「4年目もダメなら転職しよう、でもさすがに異動できるはず」と思っていまいた・
でも結果は4年目もダメ。

退職は引き止められましたが、師長も事情を知っており、すぐに諦めてくれ「次でも頑張ってね!」と応援して頂けました。

4年目は丁度奨学金のお礼奉公が終わる時期でもありました。
私は「また1から看護師をやり直そう!」と気持ちを入れ替えました・


一般科へ転職

転職先はすぐに決まりました。
配属先は、総合病院(700床)の急性期病棟(一般科)です。

毎日苦しい日々でした。
同じ看護業務ですが、全く別世界でした。

もちろん精神科から一般科への転職は「大変だろう」と覚悟していましたが、想像以上でした。
同じような境遇の人がおらず、相談や愚痴が言えず、精神的にも辛い時期でした。

急性期でバリバリはたく看護師に憧れていましたが、現実は過酷でした。
私は付いていくのもやっと。
むしろ足手まといでした。

急性期はめまぐるしい毎日でした。
精神科のように同じルーティンの毎日ではありませんでした。
分からないことだらけで、家に帰ってからの勉強も負担でした。

また人間関係も別物でした。
精神科はどちらかと言えばアットホームで、フレンドリーなスタッフが多くいました。
でも急性期は、強い女性ばかりでした。
上下関係に厳しく、しぐさ一つをとっても、激しく指摘されるような。

精神科の経験は、看護師経験としては全く見てもらえませんでした。
個人的にも「身体を診れない」というジレンマはありました。
ただ面と向かって「素人」と言われることもあり、自分が無価値な存在に思えてしまい、ショックは大きかったです。

あとは医師とのやり取りも大変でした。
精神科では「いかにして快適に過ごしてもらうか」といった考え方でしたが、一般科では「いかにして治すか」といった考え方でした。
違いがあって当然なのですが、精神科の考えが染みついており、違和感は大きかったです。


精神科らの転職

精神科からの転職は、一大決心が必要だと思います。
新しい環境に慣れる努力は、「看護師○年目なのに」という見方をされる分、新卒以上だと思います。

個人的にはマイナスからのスタートだと感じました。
精神科に長くいたことを後悔しました。
毎日泣いていました。

でも耐え続ければ、必ずいつかは出口が見えます。
1年目は辛いですが、2年目、3年目で確実に楽になっていきます。

今私は一般科3年目ですが、だいぶ様になってきたと思います。
叱られる回数もぐっと減りました。1ヵ月に一回くらい(^^;)

苦痛だった朝礼も、今では普通に出席できます。
新卒の子に、教える余裕も出来てきました。


私は2回も新卒の苦労を経験したような感じです。
でもその経験は、自分の人間力になってくれていると思います。


これから一般科に転職する精神科ナースへ

たぶんギャップに苦しむと思います。
自分の看護スキルの無さに、恥ずかしさを感じるかもしれません。

でも精神科の経験は、無駄じゃないです。
一般科の病棟は、悩みを抱えた患者さんが沢山います。
精神科出身の看護師には、心に寄り添える強みがあります。

その点では、患者さんからも同僚看護師からも、私は重宝されています(たぶん ^^;)

遅れは時間が解決してくれます。
自分の信じる道に進んでください。

応援しております。
(''◇'')ゞ